国際プロジェクト『スローン・デジタル・スカイ・サーベイ』(SDSS)は11日(米国時間)、過去最大規模の天空のデジタル・カラー画像を公開した。
この新しい画像を構成するピクセル数は1兆2000億。夜空の3分の1を網羅し、およそ5億個にのぼる、個々の星や銀河を捉えている。[全体を最大の解像度で見ようとすると、ハイビジョンテレビを50万台並べる必要があると報道されている]
画像(上)の黄色の点はすべて銀河だ。元の画像では、それぞれの点にズームすると、銀河の詳細な構造や個々の星形成領域を見ることができる。
このプロジェクトは1998年に始まったもので、ニューメキシコ州にある口径2.5メートルの望遠鏡から天空のマルチカラー画像を撮影し、撮影した写真をほぼ即座に公開してきた。膨大な数に及ぶ鮮明な写真は、『Galaxy Zoo』、『Google Sky』、『World Wide Telescope』などの市民科学プロジェクトの基盤を築いた。
最初の2回の調査――SDSS-IとSDSS-II――は、天空の銀河系の北半球と呼ばれる範囲を捉えた(上の画像の右下)。SDSS-IIIは 2008年7月から2009年12月まで行なわれ、銀河系の南半球全体(左下)を捉えて調査を完了した。2009年から開始され2014年まで続く『BOSS』プロジェクトでは、遠い諸銀河の2D画像を統合し、宇宙全体の3D地図を作成しようとしている。
[スローン・デジタル・スカイ・サーベイ』(SDSS) は、米国、日本、ドイツの3カ国共同プロジェクトとして1998年からスタート。2005年には、初期目標であった全天の25%における天体探査を終了。 総観測天体数は約2億個に達し、これをもとにそれまでで最も詳細な宇宙の3次元地図が作成された。続くSDSS-IIは、開始当初の3カ国に加えて、韓 国、中国、スイスの25の大学、研究所、及び研究者グループが参加]
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