65歳で鮮魚店を辞めて、残りの人生を社会にお返しさせてもらおうと思ってきた」と、全国各地で車中泊しながらボランティア活動を行ってきたという。
家族に対し「私が抱きしめて直にお渡しします」と約束していたという尾畠さん。「口約束も契約。警察が“渡してください“と来たけど、“イヤです“と言った。言うたことは守る。なんぼ警察が来ようが、大臣が来ようが関係ない。理稀ちゃんの顔を見せたときは、お母さんはもう声が出なかったな。あの嬉しそうな顔は、一生焼き付いて離れんだろうな」と振り返り、「人の命って重いから、何かお手伝いさせてもらえいたいなと思って参加した。尊い命が助かってよかった。“おいちゃん、ここ“と言った時は嬉しかった」と涙を浮かべていた。
山口県周防大島町で、12日から行方不明になっていた2歳の男の子が朝、保護されました。発見したのは、大分からのボランティアで捜索に来ていた男性です。男の子の居場所について、この男性の推測が見事に当たりました。
午前7時ごろ、12日から行方が分からなくなっていた2歳の藤本理稀ちゃんが無事発見されました。少しぐったりしてるようにも見えますが、目を開けて頭を動かしてる様子が確認できます。理稀ちゃんが見つかったのは、親戚の家の北側の山です。抱きかかえているのは理稀ちゃんを発見した男性です。行方不明となった当日に一緒にいた祖父など家族とみられる人たちに出迎えられ、親戚の家に向け、山を下りていきます。3日前から不明になっていた理希ちゃん。
藤本理稀ちゃんの母:「よっちゃん。よっちゃん!母ちゃんだよ!おったら出てきて!返事して!母ちゃんだよ!よっちゃん!皆、捜しているからね」
母親が無線で懸命に呼び掛け、祖父も自宅近くを中心に見回ります。14日は捜索隊が160人態勢で空き家を1軒1軒回りましたが、発見につながる有力な手掛かりは見つかりませんでした。そんななか、15日朝に取材班は、ボランティアで捜索に来ていた70代の男性に出会いました。
大分県から捜索に来た70代の男性:「(Q.お住まいは?)大分県です」「(Q.何故、大島に?)理稀くんを探しに来たんです。幼い子どもの命を助けてあげたいと思って」「(Q.大分県からわざわざ?)わざわざじゃないですよ。日本人だから。言葉が通じるから私は日本中どこでも行きます」
男性は以前、地元の大分でも行方不明の女の子を捜索したことがあるといいます。
大分県から捜索に来た70代の男性:「今、聞いたらこの上に道路があってトンネルがあったりするっていうから、進行方向に向かって右側が崖だから、多分下りていないと思うんです。人間っていうのは下に下りるよりも上に上がる方が好きだから、今から左に重点的にやろうかなと」
男性は午前6時半ごろ、1人で山に入り、そして男性はわずか20分後に理稀ちゃんを発見。“人間は上に上がる方が好き”と話していた男性の言葉の通り、理稀ちゃんは家から700メートルほど山を登った竹やぶの下にある沢にいたということです。理稀ちゃんは行方不明になった当時に履いていたサンダルを履いておらず、裸足の状態でしたが他の着衣や海水パンツはそのままでした。念のために病院に搬送されましたが、祖母と会話もできてけがもないということです。
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