四川省成都市のスーパーで7日午前、女性買い物客が棚にあったプラスチック製瓶入りの豆板醤(とうばんじゃん=唐辛子みそ)を手に取ったとたん、爆発していたことが分かった。女性客にけがはなかったが、豆板醤を頭からかぶり、目に入るなどで騒ぎになった。スーパーと客は17日、損害補償などで合意した。四川新聞網などが報じた。
自分の頭より高い商品陳列棚の上部にあった豆板醤の瓶を取ったとたんに爆発した。一緒に買い物をしていた別の女性によると、少し離れた場所にいたが「バン!」という音が聞こえ、「早く来て! 目、目が…」と、叫び声で呼ばれたという。駆けつけると、瓶の内容物を浴びた女性が手で顔を覆っていた。
爆発した豆板醤は、油なども使った加工品で、女性の衣服や周囲の商品、床に、豆板醤や唐辛子、赤い色の油が飛び散っていた。
上半身に瓶の内容物を浴びた女性を洗面所に連れて行き、水で何度も目を洗ったところ、約10分後に痛みはやわらぎはじめたという。女性に、その他のけがはなかった。
女性が店に損害補償を求めたところ、20元(約250円)しか支払わないと言われたので紛糾した。最終的に、店とメーカーが計200元を支払うことで客側と折り合った。
爆発したのは、成都鵑艶食品有限公司が製造した1.1キログラム入りの紅油豆板醤。容器が透明なプラスチックだったので、破片が飛び散ることはなく、女性客にけががなかったと考えられる。
同公司は、「極めて珍しい現象だが、内容物や容器の品質に問題があったのではなく、製造過程で発酵状態を正確に把握していなかった。気温の関係もあり容器内で発酵が進み、気体が発生して内部圧力が高まった」、「お買い上げ後に同様な事態が発生した場合、お取り換えいたします」と説明した。
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◆解説◆ 豆板醤はソラマメなどで作ったみそ。唐辛子を入れた場合、正確には「豆板辣醤」と呼ぶが、実際には唐辛子を使ったものが多く、簡単に「豆板醤」と呼んでいる。
最近では、豆板醤と油、調味料を合わせて瓶につめて売っている商品が多い。瓶詰めの商品の場合、加熱により発酵を止める。瓶の中で発酵が進んで爆発したことは、加熱が不十分だったことを意味する。加熱が不十分な場合、人体に有害な細菌などが増殖する可能性も否定できない。
はかり売り、またはビニール袋などに詰めて売る豆板醤は、発酵が進行中のものが多い。中国では、ニンニクや細かく刻んだトマトなどを加えてさらに発酵させ、自家製の唐辛子みそを作る家庭もある。
引用元: 豆板醤が爆発…四川のスーパー、買い物客が手に取った瞬間 2011/05/20金 12:01:33 [サーチナ].
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