「米空軍の保有する大陸間弾道ミサイル(ICBM)の9分の1が土曜、指揮・統制不能になった」―26日(現地)朝になってバラク・オバマ大統領の元にこんな報告が上がりました。
政府高官は「23日午前のたった約1時間のことだった」と強調してますけど、一時的でもオオゴトじゃ…。本件について月曜説明を行った軍高官も、これだけ大規模な問題は前代未聞だと話してます。
「一度に5、6基か7基なら対処もできる。が、ICBM50基の指揮・統制・機能を完全に失うなんて事態はこれまで一度も起きた試しがない」(The Atlantic)
米空軍は国民を危険に晒すようなことは何もなかったと宣言し、軍高官も「大統領の[核兵器使用]能力が減じる事態は一瞬たりとも起こらなかった」と 話していますが、ICBM兵器の9分の1(11%)がオフラインになればそれだけ大統領の米核兵器制御能力は減るんじゃ…って気もしますよね。ま、 200基も300基もジャンジャン打ち上げるわけないにしても。
ど うやらICBM中隊が「LF Down(Launch Facilities Down:発射装置ダウン)になり、誰もミサイルと通信が取れず、安全対策システム(侵入・弾頭分離を知らせるアラーム)もオフラインになってしまってい たみたいですね。これで「国民を危険に晒す事態にはならなかった」(米空軍)なんて、言ってることが矛盾してるんじゃ…権限ない人がミサイルにアクセ スできる、その可能性があるなら、基地がいくら緊急体制敷いてもね。不測の事態に陥る可能性は限りなくゼロに近いけど、ゼロじゃないわけだし…。
ペンタゴン(国防総省)の話によると、原因はケーブル敷設上の欠陥とのこと。12年前にも似たような問題がノースダコタ州とモンタナ州のミサイル基地で起こってますから、これが初めてじゃないですけどね。
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