■洪水の原因
熱帯雨林の急速な減少
出典日本経済新聞
・森林の保水能力の低下に直結
・経済成長よる国土開発・タイ北部での少数民族による焼き畑農業
・10年間(1980年-90年)の森林減少率年率3.3%
・90年での国土に占める林野の割合は25%
大きな河川が随所にある
出典日本経済新聞
・タイ・ラオス国境を流れる「メコン川」
・支流を多く持つ「チャオプラヤ川」
・雨が降ると下流に集まる雨水は莫大となる
・メコン川上流の中国国内にはダムが2カ所
→大雨による下流域の水量増加もあるため、必ずしも洪水の抑止につながっていない
■長引く理由
50年に1度の記録的な大雨
出典NHKニュース
・台風が幾つも上陸(例年はインドシナ半島に接近する前に勢力が弱まる)
・タイ北部、北東部(チャオプラヤ川上流域)の雨量(6-9月)が、最大50%月平均を上回る
・洪水が起きたあとも上流域から大量の水の流入が続き、洪水が収まらない
危機意識の欠如
・災害対策への投資が少ないため、堤防の建設、河川の浚渫が遅れている
・洪水は年中行事と考え、災害対策に積極的でなかった
・気象観測機器などの設備が旧式で、大雨の予測ができなかった
地理的条件
・首都バンコクはチャオプラヤ川下流のデルタ地帯に位置、運河が縦横に張り巡らされている
・海抜0メートルの場所がある→洪水が起きると海への排水が進まない
・大潮で潮位が高い状態だと、河口への水の流れがさらに悪くなる
ダム放水の遅れ
出典ランシット日記
・昨年の乾季は水不足で、ダムは渇水→今年は放水量を抑え、貯水量を多めにしていた
・予想に反して降雨量が多く上流ダムが満水→複数のダムが同時に放水
・タイの川は地形の関係で流れがゆっくりで、しかも海までたどりつくのに日数がかかる
・このため、下流地域で洪水が発生
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