福島県で13日、夏の高校野球県大会が開幕した。
福島第一原発の警戒区域などにある県立高3校が連合チームを組み、89校による87チームが出場する。午前10時から郡山市の開成山野球場で行われた開会式では、選手の被曝
ひばく
をできるだけ抑えるため、通常の入場行進は取りやめ、外野から内野までを行進した。試合当日朝、各球場で放射線量を測定し、国の暫定基準値(毎時3・8マイクロ・シーベルト)を超えた場合は中止となる異例の大会が始まった。開会式では、学法福島高の塩瀬龍主将(3年)が「福島の困難は続きますが、人と人とのつながりを大切にした、日本一熱い夏にすることを、ここに誓います」と選手宣誓を行った。
県高校野球連盟によると、原発事故後、県外への転校などが相次ぎ、昨春3480人いた県内の硬式野球部員は今年5月には3248人と232人減った。試合会場は原発に近い沿岸部を避け、内陸部の7球場を使用。各球場での放射線量は打席、センター守備位置、ベンチ、スタンド、バックネット裏の5か所(高さ50センチ)で測定する。雨による中断後も打席などで再測定する。この日の開成山野球場は最大がセンター守備位置の毎時2・2マイクロ・シーベルトだった。開会式後、1試合が予定されている。
連合チームは、双葉翔陽(大熊町)、富岡(富岡町)、相馬農(南相馬市)による「相双連合」。帽子だけを統一した17人のチームが開会式で紹介されると、大きな歓声が起きた。午前10時45分の同野球場の気温は30・6度で、開会式では選手18人が熱中症とみられる症状を訴え、1人が病院に搬送された。
引用元: 高校野球・福島大会が開幕…試合前に放射線測定 : 地方大会 : 高校野球2011 : 高校野球 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).
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