ハッカーに軽く憧れがあるから読んでみたけど、まったく素顔について触れてない記事だった。日経新聞も釣りってするんですね。
ソニーの個人情報流出事件の遠因になったとされる米国の天才ハッカー、ジョージ・ホッツ(21)。世界のハッカーからカリスマとあがめられる男の素顔に迫る。
ポッツは17歳のときにiPhoneのセキュリティーを破って有名になった(2007年、ニューヨーク)=AP ホッツの名前が一躍、世界にとどろいたのは、2007年8月末。6月に発売されたばかりだった米アップルの高機能携帯電話(スマートフォン)「iPhone(アイフォーン)」のジェイル・ブレーク(ろう破り)に成功した。
アップルは当時、iPhoneで使える通信事業者を米AT&Tに制限していたが、ホッツは勝手にiPhoneを改造し通信事業者を自由に選べるようにしてしまった。当時、ホッツは17歳。ジョージア州の出身で、彼のブログなどによると、同州のエリート公立高校バーゲン・カウンティー・アカデミー(BCA)を卒業した直後だった。その後、ロチェスター工科大学(ニューヨーク州)に入学し、すぐに退学したようだ。
ホッツが最初に考案したのは、ハンダごてを使ってiPhoneの回路基板に手を加える手法。その後、プログラムを改造する手法も編み出した。
アップルも黙ってはいない。iPhoneのプログラムを改良して対抗した。すると数カ月後にホッツがそれを上回るアイデアで突破。両者の攻防は現在に至るまで続いている。
ホッツは09年末、ソニーのゲーム機「プレイステーション3(PS3)」のジェイル・ブレークを宣言した。発売3年目のPS3のセキュリティーは誰にも破られたことがなく、世界中のハッカーが注目した。
ソニーも懸命の防衛策を講じ、1年近くはホッツの攻撃を跳ね返し続けた。しかしついにホッツはPS3の扉をこじ開け、11年1月に発見したプログラムの改造手法をブログで公開した。
これはPS3で海賊版のソフトが利用できるようになったことを意味し、ソニーのゲーム事業を根底から揺るがす可能性があった。
ソニーはホッツとの戦いの場をサイバー空間から法廷に移す。1月11日、米国の著作権法に基づき、ホッツを提訴したのだ。2月には改造を施したPS3のネットワーク・サービスに制限を加えると発表した。
こうしたソニーの対応にハッカーの多くが反発。ゲームのオンラインサービスから利用者の個人情報を盗み出すなどのサイバー攻撃が相次いだ。
ホッツがハッカーの熱烈な支持を集めるのは、その行動や考え方が若き日のスティーブ・ジョブズ(56)に重なるからかも知れない。アップルを設立する前のジョブズは長距離電話を無料でかけられる機械を開発して小遣いを稼いでいた。ジェイル・ブレイクのはしりである。
若者が己の腕1つで大企業の鼻を明かすジェイル・ブレイクは、米西海岸あたりでは「英雄的な行為」と評価されることが多い。味方につければ頼もしいが、敵に回すと恐ろしい。ハッカーは大企業にとってやっかいな存在になりつつある。
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