1.「イライラ、不快」の対処法
待ち合わせに現れず電話も通じない友人、終わる兆しのない長い会議、泣き止まない赤ちゃん、解決策のわからない問題。
私たちはこういうものにイライラします。
このイライラ、どうやったら解消することができるのでしょう。イライラというのは、
「自分でも、どうしたらいいのかわからない!」
という「無意識」からのメッセージです。どうしたらいいのかわかれば、イライラは解消します。まずはゆっくりと眼を閉じて、「何に対して」わからなくなっているのか、ゆっくりと感じましょう。それがわかったら次に「どうしたいのか」「どうするべきなのか」を、明らかにしていくのです。
待ち合わせに来ない友人、電話も通じない。イライラ。
あ、さっきから20分近く立っていて、足が疲れてイライラしているんだな。
あそこのカフェなら、改札が見えるからゆっくり座ってコーヒーでも飲みながら待っているか。仮に見つからなくても、メールを送っておけば電波が通じるところで連絡くれるだろう。こんな風に解消できるかもしれません。
イライラは、あなたを快適で落ち着いた心に戻してくれる手がかりになるシグナルです。
2.「絶望、傷ついた気持ち、痛み」の対処法
人はどうして絶望するのか?
それは「望んでいたニーズが、100%満たされない」と予期してしまうから。夢をかなえるチャンスが全部、消えてしまった。
こんなに片思いしているのに、あの人とは絶対つきあえない。
苦しい。もうこの仕事で結果を残すことなんてできない。
たとえば、こんなときに胸をえぐられたような痛みを感じる。絶望してしばらくは「もう傷つきたくない!」と防衛意識が働くので、じっとしているしかない。気分が落ち着いてきたら、こうした痛みや喪失感がホンモノなのか、思い込みではないのか、査定することからはじめよう。
- 本当にもう100%満たされないのだろうか。
- 本当にやりつくしたのだろうか。
- 他の道を考えただろうか。
- 一つのモノややり方に、執着していないだろうか。
- 他のやり方でニーズを満たすことはできないのか。
- どうしてそんなに、こだわるのか。
たいていは、思い込みのはずだ。
3.「欲求不満、フラストレーション」の対処法
毎日がつまらない。同じことのくりかえし。飽きた。
欲求不満になっているのは、「自分の行動を変えずして、結果が良くなること期待している」証拠だ。残念ながら、自分が変わらなければ、何も変わらない。
お客さんが急に商品を買いだしてくれることもないし、あの子が突然 振り向いてくれるはずもない。イヤだったアイツが急にフレンドリーになることもないだろう。アインシュタインはいった。
「問題をつくりだしたのと同じ状態で、解決はできない」と。
フラストレーションの気だるさが襲ってきたら、「行動を変えるときがきた」と悟ろう。
4.「くたびれ感、燃えつき感、むなしい気持ち」の対処法
あなたが疲れ果て、死んだような気持ちになってしまうのは「役割を演じている」からだろう。上司に求められる役割、親としての役割、明るく優しいキャラという役割、デキるやつの役割、仲良しクラブの中の役割などなど。
残念ながら役割を演じているうちは、何をしても報われることはない。
何かを演じて手にした成功の手柄は「役割」 ―― 八方美人のあなた、会社に尽くすあなた、お金のために働くあなた ―― が全部かっさらっていく。
「仕事だし当たり前」「お金をもらっているし当たり前」「旦那だから当たり前」「妻だから当たり前」本当のあなたはちっともうれしくない人は心からやりたいと思ったことでしか、報われない。
100%満たされた気持ちで毎日を過ごしたいのなら、勇気をだしてその仮面をかなぐり捨てるしかない。
5.「無価値観」の対処法
「なんて私はダメなんだ」
こんな風に自分の価値がないかのように、感じてしまうことがある。
どうしてパーフェクトじゃないのか、と。このように、完全になろうとする人間は、不完全になる。無価値観を味わう。
まわりの人に対して防衛本能をギラつかせ、プライドを守ろうとし、いつも競争ばかりに奔走してしまう。自分の完ぺきじゃない部分をあら探したり、小さな失敗にショックを受けて、自分を無価値だと思い込んでしまう。
俗にいう「プライドが高いのに、傷つきやすい」症候群だ。
行き過ぎるとやがて、自意識過剰の炎にやがて焼き尽くされてしまうだろう。不完全をうけいれる人間こそが、完全だ。
不完全で良しと開きなおった上で、一歩ずつ身の丈にあった行動やチャレンジを!
6.「恐怖、恐れ」の対処法
「怖い!失敗したらどうしよう!」
こんな風に恐怖がわいてきたとき、あなたはどうしていますか?
振りほどいて勇敢につきすすむ? それとも行動するのをやめてしまう?恐怖というのは、「もっと準備が必要ですよ」というサインです。
たとえば、プレゼンテーションの前に足がガクガクしてきたのなら、「恐怖」という感情に、どう準備したらいいのか聞いてみましょう。「3ページ目の資料がわかりにくいから、きっと突っ込まれるぞ」
「もっとリハーサルが必要だ」
「一度、通しで話して見たほうがいいんじゃない?」
ちゃんと心を感じとれば、どんな準備が必要か教えてくれるはず。ポジティブに振りほどいても、ネガティブになってあきらめてもいけない。
ひたすら、感じる。
あなたの無意識の危険察知能力は、けっこう正しい!
7.「怒り」の対処法
怒りというのは、「あなたのルールを誰かが乱した」ときに発生する。
遅刻はいけないというルール、部屋はきれいにしないといけないというルール、電話には数コールで出ないといけないというルール、料理は早く持ってこないといけないというルール。このようにルール、ルールとルールばかりに縛られた人生は、楽しいはずもない。
「そのルールは押し通す必要があるのか?」
「そのルールはここを買えたらハッピーじゃないのか?」
「そのルールをやぶるのは、そんなに悪いことなのか」
「そのルールを相手は知っているのか?」(知らなければ、守れるわけもない)
「そのルールと生きる自分は、幸福なのか?」ルールを破ることを許可しよう。ルールに寛容になろう。
ルールの少ない人ほど、自由な人生をおくることができるから。
8.「罪悪感」に対処法
罪悪感は、自分に対する怒りだ。つまり、
「自分で自分のルールをやぶった怒り、悲しさ」
を感じることで起きる。対処方法は、怒りと同じなので、前項を見てもらいたい。
真面目なあなたは、規律をもって生きようとしているのかもしれない。
「失敗してはいけない」
「ミスは許されない」
「だらしなくしてはいけない」
しかし、こうしたルールがときに、自分と人を傷つけてしまうことがある。ミスは訂正するだけ。罰を与えてはいけない。
ルールを破ったことに許しと反省を。
ルール自体の見直しを。
人間の感情に、ムダなものは一つもない。
「ネガティブになったら、ポジティブ思考でふっとばせ!」という話を良く聞くが、それをやってしまうと、大切なサインに気がつかないままに日々を過ごすこととなる。
ポジティブ思考と、ポジティブ妄想(イリュージョン)は、全然違う。
ネガティブな感情、なくなってくれ!と思うかもしれませんが、それを無視してはいけないのです。人間の感情に、ムダなものは一つもない。
嫌な感情も、結局は感じつくすほかにない。そういう意味では、たまには、ドーンとへこむのも大切なのかもしれません。
バウンドして、ヘコみから回復するのが早くなります。
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