美人の基準は時代によって違うらしい。 平安時代はいわゆる「引目鉤鼻」の目が細くてぽっちゃりした女性が美人だったのだという。 確かに昔の絵巻物に描かれた女性はみんな目が細くて顔がぽっちゃりしている。 しかし、現代の美人といえばそれとは真逆で、目がぱっちりしていて顔がしゅっとしている方が美しいと言われる。
現代人の誰もが憧れるおめめぱっちり。 そんな憧れを現実のものとしてくれる魔法のような機械を人類は創りだしていた。
(西村まさゆき)
ぼくも美白&デカ目でかっこ良くなりたい! のっけから、大仰な話になってしまったけれど、ようするに最近のプリクラはスゴイらしい。 うわさによると、最近のほとんどの機種では、写っている人の顔から目を判別し、自動的にぱっちりさせてしまう機能を装備しているというのだ。 これは実際に写してみて確かめてみたい。 |
この顔がプリクラの力によってどこまでカッコよくなるのか? |
プリクラなんてもう10年近く撮ったこと無いのだけど、ぼくもおめめパッチリで美白肌になれば、カッコよくなってモテるかもしれない。 |
有楽町地区で最大のゲームセンター「アドアーズ銀座店」にご協力頂い |
選べる目×肌・「アイミク」で小手調べ |
mixiとの連携機能があるという「アイミク」 |
まずは「選べる目×肌」というキャッチフレーズの「アイミク」という機種で、おめめパッチリを試してみたい。 |
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以上、久々のプリクラの操作でオタオタするおっさんを見ていただいた。 大まかに言うと、フレームの選択→撮影→撮影→撮影……という流れで撮影されるのだけど、制限時間が十数秒しかなく、操作やポーズに迷っているうちに機械 が勝手に決めてしまったり、シャッターがおりてしまう。瞬発的な判断力が大幅に低下しているおっさんは確実に手間取ってしまう。 プリクラは、まさに生き馬の目を抜く大都会東京の縮図のようなものなのだ。 おまかせデコレーション機能が便利 撮影が終わると今度は筐体の横に移動し、写真に落書きだ。 |
一体何を書けばいいのか… |
ここでまた迷ってしまう。 デコレーションできる画像素材や機能が豊富すぎて、おっさんの発想力では何をどう落書きすればいいのか悩んでペンが止まってしまう。 ところが、そんな人のために実は便利な機能が付いている。文字とデコレーションがあらかじめセットになっている「一発」という機能だ。 それらしいワードと可愛いデコレーションがその名のとおり一発でできるのだ。 そして、おっさんがオタオタしながら作成したシールがこれだ。 |
色々とツッコミたくなる気持ちはひとまず横に置いて頂き、まずは目を見ていただきたい。 たしかに目が大きくなったような気がする |
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なりたいデカ目がここにある・「ジュエラ・アイラッシュ」の底ヂカラ |
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実はアイミクの隣に設置してある「なりたいデカ目がここにある」というキャッチフレーズの「ジュエラ・アイラッシュ」というプリクラも気になっていたのだ。こちらも試してみた。 |
よっこらせっと…… |
そしてできたシールがこれだ。 |
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これはすごい。勝手にまつ毛が盛られた! もちろん、付けまつ毛なんてしてないのにだ。 |
まつ毛が!! |
すごいと思う反面、おっさんがまつ毛を盛るとキモイという驚くべき事実も判明してしまった。 よく考えれば当たり前の事なのだけど、やっぱりキモイ。どう見てもオカマバーにいる人だ。そもそもこの記事、ハナっからおっさんのキモイ写真ばっかりでどうしようもない事に今気づいた。 残念なことに、あともうちょっとあるので、読者諸兄におかれましては今しばらくお付き合い願いたいと思う。 |
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いろいろと小細工しても反応するのか? まつ毛を勝手に盛ってくれるという機能があるということが分かると、やはり小細工した場合はどう写るのか、色々と試してみたくなるのが人情というもの。 実はプリクラでデカ目を撮影するにあたっていくつかの小道具を持ってきたのだ。まずはこちら。 |
寝てないよ!っていう例のやつ |
当サイトでは既に「寝てませんシール」なんてのが開発されていたりするのだが、ここはオーソドックスに水彩絵具で目を描いてもらった。 はたしてこの目を水彩で描くことが、オーソドックスなのかどうかはわからないけれども。 そしてできたシールがこれ。 |
これはハイキックされても文句は言えない |
残念なことに、デカ目になったかというとなっていない。 ただ、目をつむったときの下のまつ毛はちょっと盛られてる。機械も下側のまつ毛は盛っていいのか、やめとくべきか、逡巡したのかもしれない。 もう、このへんでイライラが頂点に達している方も多いかもしれないが、もう少しガマンしていただきたい。 続いて試したのはこれだ。 |
プリクラが好きだったんです…… |
遺影。 自分のものとはいえ、こうやって抱えるとやはりなんとも言えない気持ちになる。 そして出来上がったシールはこれだ。 |
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お面や肖像画はどうだろうか? |
今回ご協力をおねがいした織田信長さんと能面の小面さん |
では、生身の人間ではない、肖像画やお面ではどうだろうか? |
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そして、できたシールがこれだ。(信長は白く飛び過ぎて見難かったのでちょっと色補正してあります) |
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小面は目がぱっちりしたというよりも、なんだか垢抜けたという感じだ。 信長はいくらか目がぱっちりしたように見えなくもない。やはりこれもコントラストのせいだろうか。 残念ながら両方ともまつ毛は盛られていない。機械はやはり少しでもまつ毛が付いていないと盛るのは難しいようだ。 |
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しかしながらちょと驚いたのは、すこし上向きにしただけで、小面がこれほどまでに可愛らしい表情になるということだ。 確かに「能面は面を上下に傾けることで表情を変える」というような話を聞いたことがあるのだけど、はからずも現代の科学技術で伝統芸能の技の確かさが証明される形となった。 |
やっぱり最近のプリクラすごい。でもぼく自身はカッコよくならなかった
え、こいつら付き合ってんの? |
ここまでやってひとつ気づいたのは、どのプリクラ機もカメラの位置が顔よりちょっと下あたりにあるため、顔を大きく写そうとすると、少し前かがみになって下からカメラを覗き込む形になるということだ。 実際にやってみるとよくわかるのだけど、すこし屈んでカメラを下から覗き込む姿勢になると、大抵の場合目をちょっと見開いてしまう。 目を自動的に判別して画像をデジタル処理する他にも、実はカメラの位置という意外とアナログな仕組みで目を大きく写しているということもあるかもしれない。
そして、おっさんは写真に可愛くうつったとしても、カッコよくなってモテるどころか、実際は悲しい結果にしかならないこと。それから、能面の小面が思ったよりも愛らしいという事実に気づけたのは大きな収穫だった。
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